悲運の案内看板のそれからとその後 [展 心 徒 然 草]
なかなか決まらなかった案内看板の行く末が、ようやく見えてきました。
市がいちど解体処分した看板を再び同じ場所に立てるためには、非常に面倒な手続きガ必要となるのです。
しかも今度は市が立てるのではなく、指定管理者の民間企業が立てる形になるので、様々な申請書類の提出を要求されました。それらの手続きを何とか終え、今月中(10月)の完成を目指します。
新たに溶接した箇所は台風15号の雨に打たれて赤さびが出ていますが、その他の部分はすでに10年の歳月を経て肌が安定しているため新たな錆は出ません。ようやくいい肌が出来たところだったので非常に残念です。最終的には緑茶のお歯黒で仕上げますが、新たに溶接・研削したところは肌が出来るまでにさらに5年はかかるので本当に悔しいです。
前回仮組みした根本の部分には、解体時に紛失した箇所があり、その部分を新たに制作して補修します。
右の写真は修復後ですが、緑茶のお歯黒仕上げで染めてあります。
全てふさぎ終わってお歯黒仕上げした状態です。
この案内板は友人のスティーブの彫刻作品でもあります。彼は素材の天然木の持つダイナミズムにさりげなく彫刻を施します。気づく人は少ないかもしれませんが、少なくとも文化行政に携わる役人の資質として常識的にわきまえていただきたい教養ではないでしょうか。
このようなものをゴミとして捨てるという、これは文化人のすることでは決してないことだけは間違いないでしょう。そしてこれは末端とはいえ、相模原市の、ひいては日本全体の現在の文化程度を如実に示すことだと思えてならないのです。
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